妄想録

「ね、小説とか書けばいいのに!」

「え?」

その提案があまりに唐突すぎたので、一瞬、何を言われているのか皆目見当もつかなかった。

「小説、書いたら?」

「小説!?なんで?」

「だって、ほら文章書くの上手だから。例えば、内容的にはアタシとほぼほぼおんなじこと書いてるのに、なんていうのかな、すごく理路整然としてわかりやすくて・・・論文みたいな?」

「いやいや、あのさ、論文と小説じゃ全く違うでしょ。小説って、そもそもストーリーを考え出さなきゃいけないんだよ?」

「え、ダメかなぁ・・・書けそうな気がするんだけどなぁ。。」

彼女のその突飛な提案には、とにかく苦笑いするしかなかった。
けど、なぜかしばらく時間が経つと、ふと気がつくとその時のやりとりを思い出し、何度も反芻している自分がいた。

「小説・・・小説ねぇ。小説か・・・。どうやったら書けるのかな?」

 

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