「RENT」映画版とオペラ「ラ・ボエーム」

52万5,600のこの時を、どう数える?一年を

コロナに振り回され続けて、
気がつけば12月も半ばを過ぎ、

例年ならクリスマスに浮かれていた街の風景も、
どこか、何かしら緊張と疲労の色が入り混じる。

そんな、今まで経験したことのないような年の瀬。

「なんだかバタバタして落ち着かないうちに12月になっちゃいましたね。」
「本当に。いつまで続くんでしょうね、コロナ。」

今年の年明けには、まさか年末にこんな挨拶を交わすようになろうとは、
誰も想像していなかったんじゃないでしょうか…。

No day but today(未来でも過去でもなく、今日)

学生諸君に紹介するために、
久しぶりにミュージカル「RENT」の映画版を引っ張り出しました。

ホントは舞台版をと思ってたのに、
何故か、気がつくと映画版を観てました。

映画ならではの作り。

NYの街並みや、街の人々、

街の騒音。

そういったものが、リアルに感じられるのが映像の強み。

セリフも要所要所に散りばめられていて、
あくまで映画として違和感なく観れるように(?)
作られているような感じです。
(キャストがほとんど舞台版のオリジナル・キャストなんですよね…。)

とは言え、個人的にはマークとロジャーが住んでる部屋(?)が、
「さすがに広過ぎじゃない?」とは思うのだけれど…。

主要キャラクターの一人、ロジャーは長髪の、
いかにも売れないミュージシャンといった風貌で、
自分が舞台版で見慣れたロジャーのテイストとはかなり違った印象。
(とは言っても、演じているのは舞台版オリジナル・キャストのアダム・パスカル。
この人自身ロックバンドのヴォーカリストだった。)

とは言え、プッチーニのオペラ
「ラ・ボエーム」に登場する
貧乏な詩人・ロドルフォが、

食うに困るどころか、完全にカロリーオーバーで、
生活習慣病の塊に見えることから比べれば、

「RENT」のロジャーは、舞台版も映画版も、
はるかに、リアリティーがあると言えるでしょう…。

個人的には、コリンズという役が大好きで、
この役をやってるジェシー・L・マーティンという役者が、
これまた、たまらなく良い感じなんですよね。

一方、オペラで哲学者コッリーネが歌うアリア、
“外套(がいとう)の歌“も、たまりません。
これまた大好き、いい歌です。

そして、なんといっても、
「RENT」劇中でロジャーがギターでつま弾き、
何度も耳にするモチーフ、

「ラ・ボエーム」の“ムゼッタのワルツ”

ムゼッタ(=「RENT」ではモーリーン)のワルツも、もちろんステキなんですが、

個人的にはやっぱりミミの歌う、
“Mi Chiamano Mimi”が何と言ってもツボなのです。

音楽はやっぱりいいなぁ。

そんな風に思えるのも、今日、今この時を生きているから。

きっとね。

そんなことを改めて思う、今年のクリスマス・シーズン。

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