「ドレミファソラシド」を音名にも階名にも用いている(移動ドと固定ドを併用している)のは日本のみ!?
これ、ホントだとしたら、ここに問題があると思うな・・・。
Wikipediaでは、
日本の学校教育においては、小学校・中学校とも学習指導要領において、「適宜、移動ド唱法を用いること。」と定められていて、移動ドの使用が一般的であるが、
と書かれてるけど・・・実際のところ、どうなんだろう?
音楽の指導者ってことで考えると、固定ドの人が多そうな気はするんだけど。
絶対音感についてのお話
「芸大出てる」というとけっこう訊かれる質問に、
「絶対音感あるんですか?」
ってのがある。
いいえ、ありません。
絶対音感ないどころか、どの音からでも「ドレミファソラシド〜♪」が平気で、
「移動ド通り越して異常ド」
と豪語していたほどです。

そもそも、絶対音感というのは、
「正確に調律されたピアノのように、音の高さを計るメカニズムを脳内に具え、聴く音の高さを五線譜上の正確な位置として識別できる能力をいう。」仁科エミ/河合徳枝著「音楽・情報・脳」放送大学教育振興会発行より引用
であります。
つまり、“音の高さを正確に識別できる能力”であって、音楽的な、感性面での能力、いわゆる“音楽性”について物語るものではないのです。
さらには、
「絶対音感を持つ人の場合、本来、連続的で非定常的な音楽を、音楽とは異なる言語に近い離散的で定常的な情報として認識する訓練を強制的に受けることにより、連続非定常な情報構造を解析するために必須の非言語性の脳の構造と機能が衰退している可能性を否定できないものにしている。」(引用元:同上)
なんてことも言われているらしく・・・。
これ、どういうことかわかりますか?
つまり、
「絶対音感を持つ人が音楽を聴く場合、言語と同じように左脳で処理されている可能性が高い」
ということです。
音楽って本来、
- 時間的に連続している
- 非言語性のアナログ情報
なので、右脳で処理されていると一般的には言われてます。
要は、絶対音感を持っているからといって、音楽的な意味で完成豊かであるとは限らないということ。
もちろん、楽譜というものを目にした時に、楽器等に頼らず正確無比に音程を正しく認識できるという点では、すごい能力です。
ご幼少のみぎりに、ある意味半強制的に音感トレーニングをしていない限りは身につかないもので、できることなら自分も欲しい・・・なんて思うこともあるので、もしかしたらやっかみもあるのか?などと弱気になりかけながら、この文章を書き、ネットでいろいろ検索していたら、なんと!
絶対音感は大人になってからでも訓練で身につく可能性がある
そんな記事を見つけました。
マジか・・・
香港城市大学のYetta Kwailing Wong氏らの研究チームが発表した
「Acquiring absolute pitch in adulthood is difficult but possible」(成人になって絶対音感を手に入れるのは難しいが可能)
というタイトルの論文についての記事がこちら。
そうか、そうなのかぁ。

ただね、ここまで音楽や舞台に関わって過ごしてきた身からすると、
「今更それに時間費やすぐらいなら、もっと他に時間使った方が豊かな音楽人生歩めるんじゃない?」
なんて思ったりもするんですよね。
結論。
自分は、移動ドで十分幸せです。(笑)

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