お金は天から降ってこない。地上で稼ぎ出さねばならない。
イギリス初の女性首相、マーガレット・サッチャー氏の言葉です。
サッチャーさんの名言にはこんなのもあります。
心がやさしいだけだったら、誰一人として「善きサマリア人」のことなど覚えていなかったでしょう。彼にはお金もあったのです。
新型コロナウイルス騒動で、演奏会、舞台が次々と休演に追い込まれ、フリーランスにとっては先行き不安な日々の連続です。
もちろん、フリーに限らずどんな業界でも、この先果たしてどうなって行くのか、そういった不安を抱えてる人は(自分も含め)数知れないでしょう。
そんな中、今日は「フリーの俳優、役者が生き残る術はあるのか?」と言うテーマで自分なりの考えを書いてみます。
時間の切り売りでは限界がある。
そもそも、稽古期間は無報酬で、舞台に立ってもグロス(1ステージいくらではなく、1本いくらというギャラ設定)の場合、よほどのロングランでもない限り(そして、よほど知名度のあるメインキャストでもない限り)、得られる収入は到底余裕のある生活をできるようなものではなく、(ましてや、その先の稽古期間の生活費をそこから捻出しなければならないとしたら)アルバイトをして不足分を補ったとしてもカツカツの生活(シャレでもなんでもありません)です。
しかも、ミュージカルに出演する人間にとっては、その間継続的にレッスンに通い、レベルを維持・向上することが当然の責務と考えている場合がほとんどですし、またその欲求を自ら(自然と?)持ち合わせている人が大部分のはずです。
結果、
「生活するにはバイトを詰め込む。でも、そうするとレッスンに行く時間が削られる。
でも、レッスンに行くにはお金が必要。だからバイトを詰め込む、食費を削る、睡眠を削る。
すると身体に負担がかかる。整骨院や整体に通ってメインテナンスをする。するとお金が出て行く。なのでバイトを増やす・・・」
という負のスパイラルに陥りやすいわけです。
ここから抜け出すには、時給をあげる(単価を上げるか、労働効率を上げて時間を短縮する)か、一度やった労働に対して繰り返し収入を得られるような報酬型のものに取り組むか、になるでしょう。
時間の切り売りをしているうちは、結果ぐるぐると同じところを堂々巡りしているだけ
の場合がほとんどです。
何れにしても、現状から抜け出すためには、
「今とは違う何かをする必要がある」
ということです。
(※その時に本当に重要なのは「マインドを変える」ことなのでしょうが、それについて書き始めると長くなるので、それはまた別の機械に・・・。)
自分の場合は、
- 楽譜が読めて
- 多少ピアノが弾けて
- 歌を教えられる
というアドバンテージがあったので、その点有利なように思われがちですが、それも通常のバイトのように自分の思った通りにシフトに入れるような仕事でもなく、教えること自体かなり声(喉)を酷使するので、「1日7〜8時間を週に6日」は到底こなせるはずもありません。
それで、ある時期あれこれ考えた結果取り組んでいたのが(以前記事にも書きましたが)ブライダルのMCでした。
たしか80組ぐらいは司会したと思います。人前式に披露宴と、ハプニングでMCしながらいきなり歌ったこともありました。(笑)
これはまぁ、時給換算で言えば普通にバイトしてるよりは良かったです。
ただ、いわゆる宴会場、ホテルの専属司会者ではなかったので、事務所から派遣されてレストランやオーベルジュ、ゲストハウスに行って、そこで現場の配膳チーフから値踏みされながら、駆け引きしながら認めてもらえるかどうか、という結構シビアな仕事環境、真剣勝負でした。(これも書き始めるととめどなくなるのでここで詳しくは書きませんが・・・)
後は、サラリーマンの年収が披露宴一発で吹っ飛ぶようなランクの会場でのMCだったので、そこでお会いするご新郎・ご新婦(お二人とは事前に進行内容の打ち合わせをするので)や、当日お会いするご両親、来賓の方々など、普段自分が接点を持たないような方々とほぼほぼ初対面でコミュニケーションを取ることはものすごく勉強になりました。
ほんとはかなり面白いエピソードも複数あり、書きたいところですが・・・いい経験させてもらいました。(笑)
何か現状打破するヒントになるものはないかと、当時かなり話題になったロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん貧乏父さん」なんて本を読んで自分なりに勉強をして、御多分に洩れずネットワークビジネスにも片足を突っ込みました。(これも、真剣に取り組んでいる人から見たら、「おいおい、片足も入ってないだろ!」て突っ込まれることになると思いますが。笑)
(これについても書き出したら延々続くので、またの機会に・・・。)
それから、念のため書いておきますが、ボク自身はネットワークビジネスそのものについては否定しません。商品や会社にもよりますし、何よりそこに関わっている人、人間、その個人個人によって、(役や作品同様)全く別のものになり得ると考えているので。
改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 | ||||
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普通のバイトもいろいろやりましたが、ブライダルMCをはじめとしたこうした様々なチャレンジは、当時インターネットというものがまだなかった(厳密に言えば既にこの世には存在していたんでしょうが、自分の身近で利用できるようなものでは到底なかった。)からこそ、経験できたのだとも思います。
「自分でできる商売をする」ことが可能な時代
それが今や、インターネットはあたりまえ、スマホで個人間の売買や動画編集して公開とか、なんでもかんでも魔法のように可能な時代・・・世の中はとんでもないスピードで動いてます、本当に。いやぁ、楽しいワクワクする時代です、オジさんからすると。
で、今はフリーの役者という立場にはいないものの、自分の過去の経験から、いつも「この先どうなるかわからない」「自分にはまだ何か可能性があるかも知れない」みたいな感覚をカラダのどこかに抱えて生きている身としては、自分のできる範囲で「試せるものは試してみる」ようにしています。
じゃないと、この先、歳を取っていった時にいろんな意味で周りに迷惑をかけることになりかねませんから。
「自分のことは自分でする」
これはかつてボーイスカウト時代に教わったことです。(笑)
前置きが長くなりましたが、フリーの人はとにかく、それが例え¥1,000でも¥2,000でもいい、
時給ではない形で自分でお金を稼いで、さらに、できればそれがリピートして入ってくるような自分の商売(カッコ良く言えばビジネス?)を経験すること
がこの先ものすごく重要になっていくような気がしています。
ビギナーとしてチャレンジするなら、おすすめは・・・
と言うわけで、実際に自分でも試してみた、「まずはやってみよう」を3つほど。
1. 不用品を売ってみる・・・いくつか試してみた中では、「メルカリ」が比較的使い勝手がいい感じですかね。トレジャー・ファクトリーとか、ブック・オフなんかも利用してみましたけど。
自分は「メルカリの達人」と言う本を1冊買って、そこに書いてある通りに進めてみたら、自宅にあった本が数冊あっという間に売れて、発送の手順までちゃんと確認してなかったので逆に慌てたほど簡単でした。
(その後、いくつか販売前提に仕入れみたいなこともやってみました。Daisoで仕入れたものを売ってみたりもしました。リサーチをマメに、丁寧に、綿密にやればそれなりに売れます、きっと。)
メルカリの達人! | ||||
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(その後、楽天のラクマなんてのも現れて、こちらは手数料無料、なのかな?もしかしたら、こちらの方が利益率は高いかも知れません。)
2. 自己アフィリエイト・・・アフィリエイトと言って、いくつか(も?)あるASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダーの略だったと思う‥)に登録をして、そこで紹介されている商品やサービスを自分のHPやブログで紹介をして、そこからその物やサービスが売れると、数パーセントの、いわゆる広告手数料が支払われる仕組みがあります。
先ほどの「メルカリの達人」のリンクがアフィリエイト・リンクです。
この記事を読んでくれているあなたが、楽天、もしくはAmazonで書籍を購入したとすると、そこで数パーセントの手数料が発生することになります。(手数料が発生するのは、あくまで商品が購入された場合です。)
そう言うアフィリエイトの中で、「まず自分が実際に使ってみないことにはいいのか悪いのかわからないんだから、使ってみて下さい。ただし、その場合、割引(だいたいは1〜2ヶ月後にキャッシュバックのような形で振り込まれる)しますよ。」ってタイプのものがあるわけです。
ま、自己消費に対するポイントバックみたいな感じなんでしょうか。
これが自己アフィリエイト。
「へぇ〜、こんなものまであるの!?」
ってぐらい、見てるだけでも驚きの連続です。
「世の中にはまだまだ自分の知らない世界があるんだなぁ・・・」
と思わずにはいられませんでした。
代表的なのはA8.netとかでしょうか。
(このリンク↑はアフィリエイト・リンクではありません。念のため。安心してクリックして下さい。)
是非、どんな商品、サービスが並んでいるか覗いてみて下さい。
有名企業やブランドが並んでいてビックリするかも知れません。
A8の場合は「セルフ・バック」という名で呼ばれていますが、ある商品を購入したり、あるサービスを利用したりすると自分自身にキャッシュ・バックがあるというもので、その額も商品やサービスによってかなり幅はありますが、これ、知ってるのと知らないのとでは大きな違いですよね?
3. Googleアドセンス広告・・・このブログの記事にも貼ってありますが、ユーザーの興味に沿った広告が自動的に表示されるGoogleのシステムで、その広告がクリックされると数円〜数十円が支払われるようになってます。
もちろん、広告をクリックしてる人が支払ってるわけではなく、広告を出している企業がGoogle社に広告料を支払っているってことです。
ただ、これはGoogle社の審査があり、広告の掲載許可が出るための基準があります。
この申請をしてOKが出ていないと、このGoogleの広告は掲載できません。

YouTubeに表示される広告もこのタイプで、YouTubeの場合だと収益が発生する最低ラインが、「チャンネル登録者数1,000人以上で総視聴時間が4,000時間」だったかな、結構厳しいです。
巷で話題のユーチューバーは、この広告費や企業案件と言って動画内で特定の商品やサービスを宣伝すること(概要欄にURLを載せて紹介したりする。)や、人によっては自分独自の商品やサービスを販売して利益を得ています。
ちなみにボクは(このブログ以外のブログで)だいたい100記事書いて、そのまんま数年放ったらかしてあるのでだんだん閲覧数が下がってきてます(Googleのアルゴリズムって言うんでしょうか、都度都度評価が変わっていくようです。記事の更新頻度とかでも。)から、クリック数も下降の一途を辿ってますが、それでも毎月多少の報酬が入ってきます。
これ、金額は別として、その価値をどう判断するかだと思います。
例え入ってくるのは月に¥1,000だとしても、もしその月労働をしなくても¥1,000入ってくるとしたら,
「バイトを1時間減らせる」
ということになります。
考えようによっては「一度だけやった仕事の利益がその後積み重なっていく=時給が上がっていくに等しい」ことになりますから。
知覚動考(ともかくうごこう)
芸事って、とにかく続けていれば、いつかはチャンスに巡り逢えるかも知れない世界です。
ただ、続けていくには、それ相応の努力と、時間と、生活していけるだけのお金が必要です。
もし、あなたに家族がいれば、当然、自分一人ではなく家族の生活を守る義務があります。
そして、2011/3/11の東日本大震災や今回の新コロナウイルスの世界的な感染でも身を以てわかったように、
- 自分が今現在健康だとしても
- 実力があったとしても
- 誰かが自分を選んでくれていたとしても
他の要因で舞台に立てないことが、この先も起こり得るというのが現実なのです。
もちろん、そうした災害などに見舞われなくても、もしあなたが怪我をすれば、病気になれば、
一瞬で仕事を失うのがフリーの俳優、役者
です。
そんな苦境を乗り越えても生き残るためには、巡ってくるチャンスに出逢い、それをものにするためには、自らの食い扶持を自らの力で稼ぎ出す術が必要で、今はそのための手段となり得るインターネットというツールが目の前に、それもほとんど無料、もしくはそれに近い出費で利用できるということです。
「自分が生まれてくるのがもう少し後だったら良かったのに・・・」とよく思います。
もちろん、時給いくらのバイトで頑張り通すのなら、それはその人の信念、スタイルです。
ただ、特に今の時代は「努力が報われる」に「手段が報われる」要素が大きく影響するのも、また事実です。
つまりこれは「何をやるか」と同様、もしくはそれ以上に「どうやるか」が重要になってきているということでしょう。
「やってみなければわからない」
これは真理です。
なので、「信じて」「祈る」だけでなく、「知覚動考」(ともかくうごこう)をモットーに今すぐ具体的な行動に出ましょう。
そうすれば、そこに何らかの答えが出ます。
今、何よりも必要なのは、“survive” =「生き残ること」なんじゃないかと思います。
もし間違ってたら?それを次に活かすだけです。
Just Do It !!
ってやつですね。
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