「“緊張できることをやらせてもらっている”ことを幸せだと思うことだよ。」byタモリ
「人前で緊張しない方法ありますか?」
「どうやったらアガらないで舞台に立てますか?」
ハッキリ申し上げましょう。
大切なのは、「どうしたら緊張しないか?」ではなくて、
「どうすれば緊張しても自分の望む結果が得られるか?」
ではないですか?
だって、あなたの望みは「緊張しないこと」なの?
だったら、その本番(スピーチであれ、舞台であれ)断っちゃえば(もしくは、休んじゃうとか、最悪逃げちゃえば)済むことだよね?
もし、そうじゃなくて本番を成功裡に終わらせたいというのが目的なら、
「緊張しても人前で望むパフォーマンスを発揮できること」
なんだと思うのだけれど…違うのかなぁ。
「人前に出てる=緊張しない」とは限らない話
今では到底信じてもらえないことですが、自分、
子供の頃は人見知りで、すぐに母親の後ろに隠れてモジモジしているタイプでした。
神経質で内向的、典型的なひとり上手。根暗。
小学校5年生ぐらいの時だったでしょうか、
好きな女の子にラブレターを書き、
朝早く登校してその子の机に手紙を入れたまでは良かったんですが、
その日の朝に放火騒ぎがあり、濡らしたハンカチで口を押さえながら消火作業に加わっていたところ、
いつの間にかコバヤシ放火魔疑惑が持ち上がり、クラス全員から魔女裁判のような目に遭いました。
ヒロシです。…いえ、ヒトシです。
ラブレター机に入れるために早く来たとは言えませんでした。
自分を白い目で見る同級生の中には、手紙を机に入れた女の子もいました。
そんなこんなで、すっかり大勢の人の前に自分を晒すことが嫌いになりました。
そんな自分がいつしか舞台に立って役者をやって歌を歌って…踊りまで踊ってました。
その後、一時期はブライダルのMCまでやりました。

今でも人前に立って、偉そうにモノを教えてたりします。
アホです、完全に。ひとりSM状態です。
…話が横道に逸れました。
あまり良い例えではないかも知れませんが、これ以外にこの状況をここまでうまく表現しているものを他に知らないので例としてあげます。
確か、ロバート・キヨサキ氏(実業家、「金持ち父さん貧乏父さん」の著者)の本に出てきてたんだと思うんですが、戦争に向かうことを前提にした訓練で最も重要なのは、
「死にそうなほどビビっている時にさえ、その時に必要な行動が取れるかどうか」
らしいんですね。
重要なとこなので、もう一度。
「死にそうなほどビビっている時にさえ、その時に必要な行動が取れるかどうか」
例えて言えば、映画「ミッション・インポッシブル」の中で絶体絶命に陥ってるトム・クルーズが、今まさに自分がカットしようとしている時限爆弾のコードの赤と白を間違えずに切ることができるのか、ってな状態です、たぶん。
1秒1秒冷酷に時を刻んでいく、その秒針の音が頭の中いっぱいに鳴り響いているその状況で…
赤と白を間違えたらおしまい。
緊張で手が震えて、うっかりミスったらおしまい。

ピアノの発表会から、ビジネスのプレゼン、結婚式のスピーチ、大劇場での独白まで。
相通じるものはこれじゃないでしょうか?
舞台に関して言えば、実は慣れてきて人前で緊張しなくなってきた時の方が大きなミスをします。
「台詞、ちょっと噛んじゃった。」
なんて可愛いもんじゃないミスです。
“緊張してたけど、みんなが笑って済ませてくれるようなミスをする本番”と、
“緊張なんてしなかったけど、二度とみんなに顔を合わせられないような取り返しのつかないミスをする本番”と、
さ、どっち?
「死にそうなほどビビっている時にさえ、その時に必要な行動が取れる」
ようになるためには?
ありとあらゆる角度から、ありとあらゆる方法で心と体に叩き込め!!
ですね。(笑)
ちょっと精神論みたいになっちゃいましたが…。
今回は「何が有効か」より「どう使うのが有効か」を優先したほうが、望む結果が手に入ることもあるよ、というお話でした。
「“緊張できることをやらせてもらっている”ことを幸せだと思うことだよ。」
いやぁ、さすが、タモリさんはいいこと言いますね。
んじゃ、アリベデルチ!
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