麦茶は甘いもんだろ!?
夏が来るたびに再確認することがある。
それは、
「麦茶には砂糖を入れないのが普通」
という事実。
大学に入学して実家を離れるまで、夏に冷蔵庫で冷やして飲む麦茶は甘いものだと信じて疑わなかった。
当時、清涼飲料水なんてものはまだまだ少なく、せいぜいお中元でもらう水で薄めて飲むカルピスか、年に数回松坂屋の大食堂で飲めるファンタ・オレンジか、お年始回りの時に親戚の家で飲ませてもらえる三ツ矢サイダーぐらいのものだった。
でっかいヤカンで煮出した麦茶に、今ならきっと敬遠するであろう精製された白砂糖をたっぷり入れたものを冷蔵庫で冷やしてあって、それをゴクゴク飲むのが至福の時だった。

大人になって、普通の人(!?)は麦茶に砂糖を入れないと知り、愕然とした。
確かに、スーパーやコンビニで売っている麦茶で砂糖入りのものは、どこを探してもなかった。
「そうか、うちはあんまりお金無かったから、ジュースがわりに麦茶に砂糖入れてたのかな。」
なんて、妙に切なく甘酸っぱい気持ちになったりした。
「そういえば、おやつも親戚の農家からもらったキャベツに塩かけて食べてたっけ・・・。」
なんて考え始めると、なんだかちょっぴり惨めな気持ちにさえなったりして。。
麦茶に砂糖は熱中症対策になる!?
ところが、である。
記録的という言葉さえ当てはまらないほどの猛暑が続くこの夏、“水中毒”で亡くなった人がいるというニュースが。
「は?水で中毒になるってどういうこと!?」
この水中毒、初めて耳にする(目にする)方もいると思うので、ここでザックリ説明すると・・・
・1日に水を3リットル以上飲むと体内の水分が過剰になる。
・血液のナトリウム濃度が低くなり、低ナトリウム血症になる。
・浸透圧で水分が脳細胞内に移動してむくみを起こす。
・頭痛、錯乱(!)、昏迷などの症状が出る。
と、まぁ、こういうことらしい。
そうならないためには、ナトリウム(塩分)を含むスポーツドリンクや経口補水液で水分補給をするのが良策、と。
(つまり、この夏こそポ○リスエットや○S-1の出番というわけですな。)
でも、自分が子どもの頃には、そんな洒落たもの(この表現自体がこの上なく昭和を物語るわけですが・・・)なんかありませんでしたから、塩分補給といえば、塩。

塩といえばテーブル食塩、つまり塩化ナトリウム。
(当時、どこの家庭の食卓にも飲食店のテーブルにもありました。)
そう言えば、実家ではスイカにも梨にも塩をかけて食べていた・・・。

あれも汗と一緒に体外に出てしまう塩分補給のための生活の知恵だったのか?
ん?待てよ、だとしても、
「麦茶に入ってたのは、塩じゃなくて砂糖」
だったけど・・・?
砂糖がミネラル吸収を促進していたとは・・・
実はこれ、
麦茶に砂糖を入れる→麦茶に含まれているミネラルが体内に吸収されるのが早くなる。
というカラクリがあるらしい。
昔の人の生活の知恵はスゴい・・・。
ということは、砂糖&塩入り麦茶がベストということになるのかも知れません。
ま、味はともかく。
ミュージカルの舞台に立っていた頃は、“夏旅”と言って、子どもやファミリー向けの作品で全国を回るツアーに出るのが常でした。
今も、同じように歌って踊って芝居して、毎日汗だくになりながら作品のメッセージを客席に届けようと頑張ってる舞台人たちがいます。
みんな、麦茶には砂糖と塩だ!
暑い暑い夏に負けずに頑張ろう〜。
それにしても暑い・・・。
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